ストーリー
大原真一(橋爪功)と千賀子(高畑淳子)は、来年には結婚50年を迎える熟年夫婦。定年退職して10年近く経つ真一は典型的亭主関白で、妻の千賀子とは事あるごとにすれ違い、夫婦喧嘩ばかりの日々を送っている。千賀子も頭の固い夫のことは相手にせず、趣味の健康コーラスでストレス発散の毎日だ。同居する独身の娘・亜矢(剛力彩芽)はどちらかというと千賀子の味方。真一のイライラは募るばかりで、友人の麻雀仲間たちと、妻に対する愚痴を言い合っている。
そんな折、娘の亜矢は自分が営むキッチンカーの客で、葬儀社に転職したばかりの菅野(水野勝)と出会う。菅野から終活フェアに誘われた亜矢は母親の千賀子に行くことを勧める。そこで菅野の上司でもあり一級葬祭ディレクターでもある桃井(松下由樹)から最新の終活情報を得た千賀子は前向きに今後のことを考えようとするが、真一は縁起でもないと嫌がり、新たな危機が生まれる。
亜矢や桃井を巻き込んだ、大原夫婦の“お終活”の行く末は!?
「お終活」観させていただきました。
ちょっと前に大病しちゃった僕にとって、なかなか胸にくる作品です。
観ている僕ですらこんな気持ちで観ていたので、出演者の皆様にとっても他人事でないというか、単に演じるだけでなく、肌に感じるリアリティーの中での御演技だったんじゃないでしょうか。
そんな空気感が映画の中からプンプンしておりました。
菅野涼太役の水野君(ボイメン)と昨年からお仕事させていただき、彼から「この映画をつんく♂さんに絶対に観てもらいたいんです」と連絡もらったんですが、観てわかりましたね。
とても手応えを感じたんだと思います。とても素敵な温かい作品、そして温かい出演者の皆さんとご一緒させていただいた結果、彼の「どうだ〜!」と人差し指で鼻の下を擦ってる絵が浮かんできます。
なにはともあれ、どなたにおかれましても決して他人事ではございません。
「立つ鳥跡を濁さず」といいますが、「立つ鳥跡を清めよ」というような言葉が頭に浮かんできたそんな作品でした。
あ、決して悲しい映画じゃなく、笑えて感動出来る素敵な作品ですよ!
つんく♂(音楽家、総合エンターテインメントプロデューサー)